エアーツール(空気動工具)は、部品相互間の間隔が少なく、非常に精密に加工・組立られている工具です。
故にその取り扱いの良否によっては工具の性能・耐久性に大きく影響いたします。
I チップドレッサーの上手なご使用法
チップドレッサーは簡便な手持ち工具ですから、いつでもどこでも簡単に持ち運び使用することができます。
反面、加工物や切削工具を固定した工作機械などによる切削とは異なり、素材を一定の形状に加工するような多量切削はできません。
このためできるだけ頻繁にチップドレッサーを使用し、チップ先端の形状がはなはだしく変形しないうちに修正研削することがツールやカッターのためにも望ましいことです。
II チップの修正研削
カッターケースのガイド郡を修正するチップに差し込み、刃先が軽く触れたらツールのレバーをゆっくりと押しツールを回転させます。
- ご使用時には、ツールが止まらない程度に押しつけてください。
- チップに対して、ツールが正しい角度で当たるよう留意してください。極端に傾けてご使用になりますと、正確な形状に修正できません。
III エアー(圧縮空気)について
エアーツールには、低温・清浄で乾燥した圧縮空気を、一定の圧力で充分供給することが必要です。
- 空気圧は、5~7kg/㎠が適正です。空気圧が低かったり、あるいは高すぎたりしますと、ツールの能力が充分に発揮できないこととなり、また、故障の原因ともなります。
- 圧縮空気内の水分や、ゴミ・異物などはツールの大敵です。
エアータンクや配管途中の水抜きから水分やゴミなどを除去してください。
また、エアーフィルターなどをご使用になれば効果的です。 - 圧縮空気の配管が細い場合や、極端に長いホースでご使用になると充分にエネルギーを供給しないこととなり、能力低下の原因となります。またエアーホースやホース接続金具なども充分な内径のものをお選びください。
IV 給油してください
エアーツールは高速で回転しているものですから、常時給油することが大切です。もしオイルなしで自動車を走行させれば、どんなことになるかはすぐにお分りいただけるはずです。
- ご使用中は1日に2~3回、1度にスプーン1杯位の♯60スピンドル油を、ホース接続口より注入してください。
- ギヤー部へのグリス補給は専門的な知識を要します。通常のご使用の場合ですと、約1年間程度は補給の必要は有りません。
V ご使用上の注意
エアーツールは電動工具に比し、過負荷に対する順応性が高く、一般的には故障し難い工具です。
しかし能力の範囲を超えた使用や、乱暴に取り扱うと故障の原因となります。
- ツールの能力の範囲内で正しくお使いください。これを無視しますと、しばしば故障したり、またツールの寿命が短くなります。
- 付属品・カッターなどは、なるべく当社製のものをお使いください。また極端に磨耗したものや、ツールとの接続部にいちじるしくガタのあるものをご使用になりますと、ツールの能力を低下させ故障の原因となるばかりか、危険でもあります。
- 高い所から落したり、乱暴に取り扱うと故障の原因となります。
VI 故障のときは
- 万一故障の節は、お買上店にご連絡のうえ、当社または、当社指定サービス店で修理されることをお勧めいたします。
- 専門的知識や、専用治工具類がなく不用意にツールを分解しますと、正常な部分まで破損する恐れが有ります。
- 保証期間中(6ヶ月間)の故障の節は、必ずその旨お申し出くださるようお願いします。